What's new? New York! ニッパー中山 & ケイジ中山のブログ

NY在住?0年のライター&カメラマンがハードコアな三面記事などを紹介。

ブルックリンのレストランや音楽店などでマリファナが大量に売られる

2010年4月12日(現地時間)NY 発

NY はイースター祭りがすぎ、やっと春の陽気となってきた。路上の木々は白い花を咲かせ、公園の桜は満開である。まさに当地は春爛漫で、人々は半袖となり、一斉に外へくり出し始めた。
5月最初の土曜日は恒例のグローバル・マリファナ・デーである。毎年、世界の大都市でマリファナ合法化運動が催される。ニューヨークでも、大パレードがダウンタウンで行なわれ、ポリスの警戒を横目に正々堂々とこの日ばかりはハッパ愛好者が、大手をふってプクイチを同士とともにキメることが出来る。先日、60年代のヒッピーの発祥地であるマンハッタン区イースト・ビレッジの路上では早くも静岡でもないのに茶のかおりが漂っていた?マリファナ・デーを待てない若者たちがポリスの目をかすめてお茶がわりに、もう一つのティーを廻し飲みしていた。
ブルックリン区は市最大の人口でマンハッタン区と同様に人種のルツボでゴージャス・モザイクをなしている。山の手線内側ぐらいの面積に10ぐらいのミニ独立国があるような地である。この区のまん中あたりにクラウン・ハイツ地区がある。東西のメインストリートはブルックリン植物園に面した広い道路のイースタン・ハイウェイで、毎年、西インド・パレードが催される。南北には繁華街のノストランド・アベニューがある。90年代初め、この地区のユダヤ人ハシデック派住民とアフロ・アメリカンの間で人種問題による “クラウン・ハイツ暴動” が起き、世界へその名を馳せた。今、また再び、今度は市最大のマリファナ売りのメッカとして名を馳せている。


4階建てビルの建ち並ぶノストランド・アベニューはカリビアン系住民の商店街である。4月6日(現地時間)、NYPD と地元の71分署は2ケ月に及ぶ秘密捜査の末、このアベニューに面したレストラン2軒、デリ(食料品店)、ボディガ(雑貨店)、洋服店、音楽店の計6店舗をマリファナ密売容疑で急襲し8人を逮捕した。カリビアン料理 “クリス・レストラン” は美味しい故郷のドミニカ家庭料理を提供するレストランだ。主なメニューはホームメードのフライド・チキン、イエロー・ライス&ブラック・ビーンや魚スープなどである。しかし当局によると、一つだけどこにもメニューに掲載されていないという。それは、マリファナだ。近所の住人によると「いつも客の出入りが激しくて、帰りに茶色の袋をさげていたが、ただのお持ち帰りの料理だとおもっていた」という。音楽店 “CDキング” はスーパー・マーケットとチャイニーズ・レストランに挟まれた小さな店だが頑丈な鉄のゲートが取り付けられていた。巨大なスピーカーからカリビアンのレゲーやヒップホップの音が流れCDや海賊版DVD、Tシャツ、線香とタバコ巻き紙が売られていた。カウンター越しに “スモーク” とか “ダイム・バック” といえば店員がビニール袋入りマリファナ(20ドル分)や、パウンドのはかり売りもわたしてくれた。その他の店もポテトチップス等とともにマリファナを売っていた。
警察当局によると、店は1パウンド(0.45kg)につき約1,100ドル(約10万円)で、毎週、170パウンド(約77kg)のマリファナが売られて儲けは巨大であった。警察は一つの店から2パウンド(約0.9kg)のマリファナと現金30万ドル(約3000万円)を押収。6店舗は10ブロック以内の近さで、お互いに関係していたかはまだ不明である。
NYPD レイモンド・ケリー長官は記者会見で「この地区でドラッグの取引が蔓延していると商人や住人から度かなさる苦情通報があった。2ケ月間の秘密捜査で捜査官はこれら6ケ所の商店から合計約60回もドラッグを購入した。市警はドラッグ密売の全滅を目指すが、彼らは、また、いつ売り出すかわからない」と述べた。